ウェブプレス店長安マン&スタッフ日記 

2016-03-03 15:41:17

チラシを作ったこと無いけどチラシを作らなければならなくなった 〜01 デザイン前の確認〜

テーマ: チラシのレイアウトの手順, 読み物,

今の時代、特別な機材が無くても、誰でもチラシを作れます。

「急に、社内で地域の集まりで、チラシを作らなければいけなくなった!」
そんな方のために、チラシを作るための段取りをまとめました。

(アプリケーションの具体的な使い方については記述しません。それらは「ここをこうしたい」という目的さえあれば、インターネットですぐに調べられますので。)

「チラシを作る」と言っても様々なアプローチがあり一概に言えるものではありません。
このシリーズは、アプリケーションの種類を問わず「なんらかの方法でコレをやる」という指標・チェックポイントのようなものだと思っていただければ幸いです。

■デザイン前の確認

まずは、手元にどのような材料があるのか確認しましょう。不足しているものは出来るだけ早く手配しなければいけません。

[1]目的

一番重要なのが、何を目的にしたチラシであるか、ということでしょう。目的をはっきりさせておかないと、作業をしている時間が長くなるにつれ何がなんだか分からなくなってくる恐れがあります。ゲシュタルト崩壊です。
また、誰かほかの人に手伝ってもらう時にも、目的をハッキリ伝えることで、思い通りの出来上がりになる可能性が高まるでしょう。
まずは目的です。しかし「商品を買ってもらいたい」という漠然とした目的ではなく、「このような良い点があるから」→「こんな人に」→「買ってもらいたい」というふうに、少し掘り下げてみると、どのようなチラシにするかイメージがしやすくなります。

[2]上流工程からの要望

もし、あなたが作業を始める前に、誰かが原稿を書いてくれたり、写真を撮ってくれたりしていた場合、その人たちの要望を聞くことが、良いチラシを作る手助けになるはずです。
特に発注者や上司が居る場合は重要です。NGを頂いては無駄な時間がかさむばかりですので、できるだけ多くの情報を前もって聞いておきましょう。
しかし、ただ闇雲に要望を聞いたところで、普段そのような仕事をなさっていない方の場合、何と答えて良いかよくわからない、ということもあります。そういう時は、後述する「デザインの方向性を決める」のSD法を使って聞き取りをしてみても良いかもしれません。
とにかく作業を始める前にたくさんの情報を得ることが、やり直し回数を少なくする最も効率の良いやり方でしょう。
もし上流工程がない場合、自由です。心細く感じることもあるかもしれません。しかしあなたが製品やサービスのことを一番理解している、ということです。つまりは、制作で一番重要な「ヒアリング」が完了しているのです。

[3]文章

文章の良し悪しについては省きますが、最低限、次のチェックはしておいたほうが良いでしょう。

★タイトルはあるか
★語調は統一されているか
例)「〜です。」と「〜である。」の混在。
★誤字脱字は無いか
★用語は統一されているか
例)「プリンター」と「プリンタ」の混在。
★句読点を付ける位置は統一されているか
例)箇条書き部分に「。」を付ける、付けない。
★日付は正しいか、曜日は間違っていないか
★金額は正しいか、税込か税抜きか記載しているか
★社名・店名・連絡先はあるか

[4]写真
写真を支給されたからといって安心してはいけません。印刷に向かないものかもしれません。着手前に次のチェックはしておいたほうがいいでしょう。場合によっては写真を撮り直す必要があるかもしれません。
これから撮影をする場合も、これらのことに気をつけながら撮影すると良いでしょう。

★枚数は足りているか
この段階で必要な写真の枚数は分からないかもしれませんが、「この商品を掲載するという原稿が来ているのに写真が無い!」程度の確認はしておきましょう。

★明るさ
暗すぎないか、明るすぎないか。黒くつぶれてしまっている、白く飛んでしまっている写真は、レタッチソフトでも調整しきれません。

★写っていけないものはないか
掲載の許可を得ていない人物、車のナンバー、家の表札、関係無い店の看板など。もしボカすなどの修正が必要な場合は、後で分かるように目印をつけておくと良いでしょう。

★ピントは合っているか
サムネイルだとピントが合っていなくてもわからないので、大きい画面で確認してください。
多少ボケていても問題無い場合もありますが、背景を消す処理をする場合はピントが合っていないと不自然になります。切り抜く線がクッキリ見えていたら完璧です。

★余白はあるか
絶対に余白が無ければいけないということはありませんが、「絶対に切れてはいけない物や人」の周辺に、いくらかの「見切れてもよい部分」があったほうが、後々助かります。写真をどのような縦横比で掲載できるか分からないからです。例えば、文章が一行増えただけで最適な画像の大きさは変わってしまうのです。

《4-1》デジタルデータの場合
★開けるか
★画素数は足りているか
カラー印刷の場合350〜400dpiほどの解像度が必要です。dpiとは、1インチ(=2.54cm)あたりの画素数がいくつかという、画素の密度を表す単位です。
画素数は画像ファイルのプロパティに「大きさ」として表示されます。
画像の必要な画素数は、掲載されるときの大きさに比例します。例えば、A4サイズ(幅210×高さ297mm)に印刷するには
横:21.0÷2.54×350=2,893.700...→2,894個
縦:29.7÷2.54×350=4,092.519...→4,093個
縦×横=11,842,527個の画素が必要です。
解像度が足りないと、画像がボケたり、ジャギーが出たり(輪郭が昔のテレビゲームの画面のようにカクカクになる)します。
ただこれは「手に取って読むサイズ」の必要解像度です。ポスターなどはもっと低く「100dpi~200dpi」で良いとされています。

《4-2》印画紙の場合
最近はデジタルカメラが主流ですので、印画紙(フィルムカメラで撮影され、専用の紙に焼き付けられた写真)からチラシを作ることはあまりないかもしれませんが、昔の写真を使う場合など、スキャンしてデータ化しなければいけません。
スキャナをお持ちで無い方は、コンビニのコピー機にスキャナ機能があるものもありますので利用しても良いかと思います(有料です)。スキャンしたデータを保存するためのUSBメモリが必要です。
写真屋さんでも、写真や紙のスキャンサービスをしているところがあります。コンビニのコピー機より少々お高くはなりますが、専門店ということもありこちらのほうが綺麗にスキャンできそうですね。
ここで一つ注意しなければいけないことがあります。稀に「デジタルカメラで撮影してプリントアウトしたもの」を支給されることがあるのです。データ→プリント→データ…。無駄な手間がかかる上に画像が劣化して汚くなり良いこと無しです。元データをいただけるよう掛け合ってみる価値があるでしょう。

《4-3》フィルムの場合
ネガフィルムやポジフィルムなどのデータ化には専用の機材が必要です。業者に依頼するのが手っ取り早いでしょう。機材を揃えるよりも安価です。
フィルムのデジタル化をしてくれる業者はたくさんあります。信頼できる業者を選びましょう。
ただ業者に頼んだ場合、数週間の納期が必要になる場合があります。業者によっても違いますので確認が必要です。

[5]時間的余裕の有無
細部まで丁寧にチラシを作るには時間がかかるものです。しかしいつも時間が十分にあるとは限りません。次のような作業は特に時間のかかる作業です。場合によっては省略・簡略化せざるを得無い場合があるかもしれません。

★写真の撮り直し
撮り直しが難しい場合はレタッチソフトで修正するだけで済ませる、ということもあります。しかし、写真の状態によってはレタッチに多大な時間がかかるかもしれません。写真に応じての判断が必要です。

★写真の切り抜き
輪郭線の長さに比例して時間がかかります。また輪郭線がハッキリしないものも切り抜きが難しくなります。ピンボケ写真やフサフサした動物などは時間がかかるでしょう。

★写真の調整
全体的な明るさや色味の調整だけですと短時間で調整できることもありますが、写真の一部分だけ調整(人の顔色だけ明るくしたい等)するのには大変時間がかかります。写真の残念度に比例して時間がかかります。

★写真の掲載
調整も難しければ撮り直しもでき無いし時間も無い。どうしても必要な写真で無いのなら掲載しないというのも手段です。

★語句の統一
気持ち悪いですが、まあ、間違いというほどでも…。しかし文字というのは誤魔化しの効かない要素です。そこまで時間が無いというのは全体のクオリティも怪しくなってくると思います。仕上がり期限を延ばすかどうか検討する段階かもしれません…。

[6]まとめ
デザインを始める前にしなければいけないこと、たくさんあります。しかしこれらを整理することで作業中の迷いも軽減するはずです。デザインの方向性を決めるために必要な情報でもあります。


次回の内容は「デザインの方向性を決める」です。

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