ウェブプレスの印刷読み物

ウェブプレスの安マンとスタッフが、チラシ印刷やタブロイド新聞印刷などの、印刷に関する事から、デザインやデータ作成、商品の始まりや用語の語源など、色々な事を書き綴っています。

テーマ:印刷デザインにまつわる話

【22】印刷時の線数

印刷するにあたって写真や文字を小さな網点で表現します。テレビやスマホなどは画素数とか言いますが印刷は線数と言います。

線数は通常1インチ(1インチは2.54センチメートルです。)あたりに印刷される線の本数を示す指標で、印刷物の解像度や品質に影響を与えます。

一般的に、高い線数はより鮮明で詳細な印刷物を実現しますが、低い線数の場合はより滑らかな印刷物になります。最適な線数といえば上質は133L、更紙は150L、コート紙は175Lなります。
ただし、印刷機や紙質、用途によっても異なりますますので、それらに適した線数で表現すればいいと思います。あと網点の角度というのがありまして、モアレが発生するおそれがある場合は角度をかえて干渉しないように施す必要があります。

モアレは、印刷やデジタル表示などで起こる不快な模様のことを指します。
モアレは、異なるパターンや線が重なり合うことで生じ、特に印刷においては、印刷物の解像度や角度、使用するパターンなどが原因となります。モアレが発生すると、印刷物が見づらくなったり、印象が損なわれる場合があります。モアレを防ぐためには、適切な解像度や角度、パターンを選択し、印刷前に確認を行うことが重要です。

印刷物をよく見てみると本当に細かな点で覆い尽くされています。
学生の頃ロットリングで無数の点を打ち、それで絵を完成させる授業がありました。原理的にはそういったものだと思います。いくつもの点を重ねて表現するので、それで絵を描くとなると気の遠くなる作業でした。

今はデジタルで数値を入れるだけなので微塵の苦労もないですけれど、何十年も前のチラシは大変な苦労があったと思います。

私が印刷の世界に入ったときは縦型の大きなカメラで線数を決め、印画紙に焼き込むという作業をしていました。まだまだ手作業の時代でしたので大変な時代でした。

今が凄すぎるといいますか未来を超越したぐらいの感覚です。この線数なのですが印刷には大変重要なことですが一般的には関係のないことなのでそれほどと思いますが面白いことにチラシやその他、印刷物を虫眼鏡で拡大してみると粒つぶ(網点)がたくさん見えます。暇があれば是非見てみてください。

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