ウェブプレスの印刷読み物

ウェブプレスの安マンとスタッフが、チラシ印刷やタブロイド新聞印刷などの、印刷に関する事から、デザインやデータ作成、商品の始まりや用語の語源など、色々な事を書き綴っています。

テーマ:印刷デザインにまつわる話

【05】三角定規

パソコンで作業をするようになってからはほとんど使わなくなった三角定規。

パソコン内では目をつぶっていてもまっすぐな線が引けます。まっすぐに文字を打つことができます。ということで三角定規は必要なくなくなったので使わなくなりました。
パソコンなどなかった時代には三角定規や金尺定規を使って厚紙の方眼用紙に紙焼きや写植などを貼って、まっすぐな線を描く時は片方にまっすぐな定規をあてがい、もう片方に三角定規をあてがって1本づつペンを立て丁寧に線を引いていました。

写植などは真っ直ぐに貼るために真っ直ぐ切るというのが基本でしたので、これも三角定規をあてがって貼っていました。三角定規はプラスチックのもので少し厚みのあるものが使いやすかったです。
そして、買って間もない三角定規には角が立っているので紙ヤスリなどで角をとって滑らかな感じにしてから使っていました。そうするとカッターを定規にあてた際に引っかかることなくスムーズに切れるのでそういうふうに工夫していました。それらの道具やアイテムは自分にフィットする、使いやすい、使いづらい等がありましたので自分使用に工夫していました。
三角定規は一度、直角を出すことによって定規を交互にあてがい続けるとどこまでも直角を出し続けることができるので、まっすぐな定規を使うより信頼出来る道具でした。

版下を作る際に厚紙の方眼用紙と三角定規はなくてはならない存在で、現在で言いますとパソコンで言うキャンバスとガイドライン等で必要不可欠のものです。
いくら自由に線が引けると言っても右上がりになっていたり左上がりになっていますと不細工な版下となってしまいますから当時は三角定規をあてる際、かなり慎重に扱っていました。
まっすぐな線を描き、まっすぐに文字を並べる。パソコン内では当たり前の話ですが、これを人の手で描く、人の手で文字をまっすぐに並べる。

これほど難しい作業はありませんでした。

手が汗ばんで滑ったり、こすったり。カッターを定規にあてがいながら切る際に力を入れ過ぎ、自分の指を切ったり…なれない三角定規を押さえつける際に指や腕を吊ったり…とにかく大変だった記憶が今でもあります。

この三角定規を使いこなせるか否かで版下というものが大きく変わってきます。
嘘みたいな話ですが使いこなせず脱落していく人も中にはいました。時には斜めに揃えて文字を並べる。簡単な話ですがこれが厄介で歪んで見えるのです。

三角定規が基本。

今では使わないですけどそんな三角定規が活躍する時代があったんだなぁと回想も含め改めて感心する道具だと思います。

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