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テーマ:デザインのコツについて
【19】写真の著作権に注意
チラシなどを制作する上で気をつけたいのが写真の著作権です。
1. 写真の著作権とは
著作権は、創作された写真に対してその作者(撮影者)に自動的に発生する法律上の権利です。
- 自動的に発生:写真を撮影した瞬間から、撮影者に著作権が発生します。特別な登録や申請は不要です。
- 保護期間:日本では、原則として撮影者の死後70年間保護されます。
- 保護内容:以下のような権利が含まれます。
・複製権:写真をコピーする権利。
・公衆送信権:インターネットで公開する権利。
・改変権:写真を加工・編集することに対する権利。
2. 著作権侵害とは
著作権侵害は、著作権者の許可なくその権利を侵す行為を指します。以下の行為は侵害に該当します。
- 許可なく写真を使用する。
- クレジット表記を求められているのに表記しない。
- 許可されていない加工や改変を行う。
- 写真を無断で再配布または販売する。
侵害が発覚すると、損害賠償請求や法的措置を受ける可能性があります。
3. フリー素材の著作権
「フリー素材」と呼ばれる写真でも、著作権が放棄されているわけではありません。
- クリエイティブ・コモンズ(CC)ライセンス:著作権者が利用条件を明示するライセンス方式。例えば、「CC BY」はクレジット表記が必要、「CC0」は完全に自由に使用可能。
- 商用利用の可否:サイトごとに異なるため、確認が必要。
- 改変の条件:一部のフリー素材では加工が禁止されています。
4. 肖像権・パブリシティ権
写真に人物や建物、ブランドが写っている場合、著作権だけでなく以下の権利にも注意が必要です。
- 肖像権:写っている人物が写真を利用されることに異議を唱える権利。
- パブリシティ権:著名人の名前や顔が商業目的で無断使用されることを防ぐ権利。
- 建物やアートの所有者の権利:特に有名な建築物や公共のアートには別途権利が存在する場合があります。
5. パブリックドメインと著作権放棄
- パブリックドメイン:著作権保護期間が終了している写真や、著作権者が権利を放棄した写真。
- 著作権放棄(CC0):クリエイティブ・コモンズの一部として、著作権者が自発的に権利を放棄している状態。
ただし、パブリックドメインやCC0素材でも、肖像権やブランド権の問題が残る可能性があります。
6. 許諾を得る方法
著作権者に直接連絡して許諾を得ることが最も安全です。メールや契約書を通じて使用条件を確認するのが良いでしょう。
写真の著作権は複雑ですが、ルールを正しく理解すればトラブルを回避できます。
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