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テーマ:新聞の作り方【全5話】

【03】新聞の見出しの作り方

普段当たり前のように読んでいる新聞は、すっかり見慣れているせいもあり、作成するにあたってそこに詰め込まれている様々なノウハウには気づきにくいものです。

例えば新聞の【見出し】も一見、何気ない一文ですが実際には見出しの一文で「興味を引きつける」、「読む気にさせる」ための高度なロジックが組み込まれているのです。

どんなに良い内容の記事を書くことができても読み手の多くはその記事を読むかどうかは見出しで判断します。

本稿では新聞記事の【見出し】を考える際に役立つロジックを解説します。

【誇張】と【強調】の違いを理解する

見出しは読み手の興味を引くためにとても大切な存在です。興味を引くためには印象に残る一文にする必要があります。

見出しの一文は記事内容を要約する一文となるわけでが、その際に記事内容を【強調】するように心がけるのは良いのですが、それが【誇張】にならないように留意する必要があります。

例えばゴシップ色の強い雑誌記事などには誇張と取れるような見出しが多く見られます。

誇張した見出しとは、実際にその見出しに興味を持って記事を読んでみたら、「見出しで感じたほどの内容では無かった」という印象で終わる場合です。

特に大衆新聞はゴシップ誌とは一線を画するべき存在です。そのためゴシップ誌のような誇張した見出しにならないように注意が必要です。

例えば一つの疑惑があったとして、その疑惑の真相の6割程度までは突き止めることが出来て、それを記事にしたとします。それなのに8割も突き止めたかのような見出しにしたらそれは【誇張】です。

証明できた真相はあくまで6割なら、その6割の事実を、太字にするなりして強い印象を作り、読み手の興味を引く、これが【強調】です。

見出しとタイトルの違いを理解する

見出しに求められる要素は「記事の内容が大体わかること」であり「一目で把握できる文字数に抑える」ことも大切です。

つまり長すぎる文では見出しには適しません。厳密はルールはないですが、見出しは10文字以内、と考えておいていいかもしれません。

見出しはその一文を読んだだけで記事の大筋が理解出来ることがベストです。

そのためできるだけ情報を詰め込みたいところですが、10文字程度で抑える、という対照的な条件があるため、見出しの作成にはそれなりのノウハウが必要になります。

例えばインフルエンザが流行している時期で、家庭でも出来る予防法として、念入りの「手洗い」と「うがい」が推奨される、というような記事を書いたとします。

『インフルエンザが流行、家庭でも出来る手洗い・うがい』、これはタイトルです。見出しの場合は、『手洗いは20秒以上』といった感じで、記事内容にも触れ、文字数も少なくなるように工夫をすることです。

まとめ・新聞の見出しは今後、さらに重要になります

昨今では一昔前に比べて新聞が読まれる時間の割合が少なくなってきているそうです。
そのため今後は新聞記事に興味を持ってもらうために今まで以上に見出しの存在が重要になってきます。

見出しの役割は、読み手に「記事の内容を端的に伝えること」と「記事に興味をもたせること」です。

それでいて、新聞の読み手はその記事を読むかどうかを決めるのは見出しを見て、時間にして1秒以内に決めるという場合がほとんどです。

その1秒で誇張なく、記事に興味を持つ見出しを作ることが出来るか?新聞の完成度はその点に大きく依存しています。

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新聞の作り方【全5話】

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