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テーマ:新聞の作り方【全5話】
【02】新聞のレイアウトのルール
新聞の紙面には多くの独立した記事が掲載されています。つまり新聞はニュースやコラムどの社説も含めた「記事」の集合体という表現もできます。
集めた記事を紙面に貼り付けてレイアウトしていくのが新聞の編集作業と言えます。この時に最も肝心なことはもちろん、見やすいレイアウト構成にすることです。
新聞作りをする際は、記事をレイアウトした時の紙面全体を予めイメージすることは大切です。
紙面全体で記事本文は6割程度
新聞の紙面はまず1面記事というもっとも大きな記事の【題字】が一番大きく掲載されます。それ以外の記事でも【見出し】はそれなり大きく目立つように配置されます。
記事に関する写真も大きめに掲載され、さらに記事本文以外の【リード文】もあります。
新聞の紙面は記事の本文以外にも以上のようなアイコンを配するために実質的に記事の本文が占める割合は6割程度になるのが一般的であり、もっとも見栄え・バランスの良いレイアウトというのが定説です。
最も読んでほしい1面記事は右上からが基本
新聞に限らず、日本語の縦書きの文章は、右上から読み始めるのが大前提です。
このため最も読んで欲しい1面記事は右上に掲載するのが原則です。
そして2番目に大きく取り扱う2面記事は右上の1面記事と相対するように左下に大きく配置すると紙面全体のバランスが良くなります。
続いて3面記事は2面記事の上に位置する紙面の左上、4面記事は余ったスペースである右下に配するのが新聞における典型的なレイアウト例です。
アクセントとなるハコモノ
記事の本文は1行が13文字程度、10行程度で改行するくらいにレイアウトするのが基本とされています。
例えば10行で改行して、それを4段くらいにすると縦長記事スペースが出来ます。
だいたい10行くらい横に進むと隣の記事の見出しぶつかり、改行、というレイアウトがバランスのとれた構成といえます。
この法則を応用すれば読み手の紙面に対する視線の流れをある程度誘導することができます。
1行13文字の10行改行の法則に外れるのがハコモノです。ハコモノは罫線で四角形に囲んで、その中に見出しと本文で構成された記事です。1行は13文字よりずっと多い場合がほとんどであり、ハコモノの場合見出しを横書きにする場合もあります。
上下のみに罫線をいれる【天地ケイ】というパターンもあります。
ハコモノは1行13文字の基本とは異なるために紙面全体を見渡した時にアクセントなります。
このハコモノをどこに配置するかも新聞のレイアウトでセンスが問われる点です。
ハコモノ記事は通常のニュース記事ではなく、連載モノなどにして内容的にもど独立性を出すのが常套手段です。
多くの場合、ハコモノは四隅のいずれかに配置して紙面全体のアクセントとします。
まとめ・紙面のレイアウトは全体のバランスをよく考える
新聞の紙面は記事本文以外にも題字、見出し、写真、リード文などを配置するため記事本文の割合は6割程度とするのが一般的です。
題字や見出しの配置は紙面全体でバランスが取れるように工夫するのが新聞レイアウトの基本です。
記事本文は1行13文字で10行以内に改行するのが原則です。
多くの場合は10行改行で3、4段の縦長のスペースで1記事が構成され、紙面にレイアウトします。
1行13文字という原則を外して記事全体を罫線で囲んで独立させたハコモノという形もあります。ハコモノは紙面レイアウトにおけるアクセントとしてうまく活用するのが新聞レイアウトのコツの一つです。
以上のように、新聞は読み甲斐のある記事を用意しただけでは成立せず、それらをいかにバランス良く紙面にレイアウトするかも同じくらい大切な新聞作りの作業工程なのです。
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