ウェブプレスの安マンとスタッフが、チラシ印刷やタブロイド新聞印刷などの、印刷に関する事から、デザインやデータ作成、商品の始まりや用語の語源など、色々な事を書き綴っています。
テーマ:印刷知識いろいろ
納品された印刷の向きについて
弊社でチラシを刷る場合、チラシのサイズによって(B5・B4・D5・D4・A4等)何もオプションを付けていない通常商品の場合、印刷物の表裏天地が揃っていない状態で納品されます。
ですが、チラシの用途によってはチラシの向き(表裏天地)を揃えたい場合もあるかと思います。
そうした時に表裏天地を揃えることができる「同一方向オプション」がございます。
但し、印刷の仕上がりとして同一方向をつけない商品の方が機械の性質上、若干ですが良くなります。
その為、オプションでの選択がされていない場合には同一方向でない通常の方法での印刷・納品となります。
今回はチラシの向きを揃えたい場合の「同一方向オプション」について説明させていただきます。
同一方向オプションについて
同一方向オプションとは、納品されたときの印刷の向き(表裏天地)を揃えるオプションとなります。
(天地とは:用紙を正面に見て上側が「天(てん)」、下側が「地(ち)」といいます)
ご注文いただく際に、同一方向オプションをご選択いただかない場合通常の表裏天地の向きが揃わないものとなります。
納品されるときの向きというのがチラシ1枚の両面の表裏天地を揃えるのではなく、納品されたときに上から1枚ずつ表裏天地の向きを揃えるか揃えないかの違いとなります。(上からとっていくと天地のそろった、表・表・表・表・・・)
例えば印刷物を手配りしたり、机の上に置いてお客様にチラシをとっていただくなどの場合ですと、向きを揃えた方が使いやすいと思いますので同一方向オプションをつける方がよいと思います。
オリコミ業者様へ発送する商品等同一方向オプションを入れなくてもよい場合もございます。
印刷物の使用用途によって同一方向オプションをつけるかつけないかお選びいただければと思います。
同一方向オプションをつけ印刷の向きが揃う仕組みについて
ここからは同一方向オプションを「つけない場合」「つけた場合」どういう変化があるかを図解で説明させていただきます。
例に挙げさせていただいておりますのはB4チラシ(変型B4を含む)またはD4チラシ、A4チラシとなります。B5やD5、A5の場合はまた違った丁付けとなりますが、基本は同じ考え方となります。
同一方向オプションをつけない場合
一枚の大きな紙に4丁付け(表面のみ配置)して印刷したものを十字に折った後袋状になった部分を断裁します。
そうすると、上から表裏が同じにならず天地の違う「表・裏・表・裏」の順番になります。
そのため、印刷物の表裏天地が揃わずバラバラで納品されます。
同一方向オプションをつける場合:
一枚の大きな紙に4丁付け(表面と裏面を対角線上に配置)して印刷したものを十字に折った後袋状になった部分を断裁します。
そうすると、表裏が同じ向きになり天地も揃う「表・表・表・表」の順番にで納品されます。
そのため、印刷物の表裏天地が揃った状態で納品されます。
なぜ「同一方向オプション」を付けない場合の方が印刷の品質が良くなる傾向があるのかについて
前記させていただきました通り、「同一方向オプション」を付けた場合と付けなかった場合で仕上がりが若干異なるものとなります。
これがどうして起こるのかという事についてとなりますが、先ほどご説明した通り「版」の配置が鍵となります。弊社に限らずとなりますが、「版」で印刷する印刷機は一般的に同じ版に丁付けされている面の色の影響を受けます。
同一方向オプションを付けない場合同じ面の絵柄が「版」の上に並ぶことになりますので、この影響が最小限となります。
一方「同一方向オプション」を付けた場合「表と裏」2面分の違う絵柄が同じ版の上に並ぶことになりますので、お互いの影響を受け色味に変化が起こってしまう場合があります。
「同一方向オプション」をご使用になる場合はこういった影響も加味した上でご選択いただけますと、より良い印刷物を作成いただく事が可能となるかと思います。
同一方向オプションが必要ない商品について
下記の商品は、同一方向オプションをつけなくても向きが揃います。
今回は同一方向オプションのご説明となります為、ご説明は割愛させていただきます。
- B3・D3・A3・B2・D2
- タブロイド新聞各種
- 変型B3・変型B2
- フライヤー系各種(こちらは枚葉機と呼ばれる印刷機を使用する為、向きが揃う形です。)
【まとめ】
今回は印刷の向きを揃えたい場合に必要な同一方向オプションについて説明させていただきました。
ご注文の際にご参考にいただければ幸いです。