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テーマ:印刷知識いろいろ
データの不備について|アウトライン
入稿データをいただいてから弊社でデータチェックする際に、お客様のデータに不備が見受けられる事がございます。データに不備があった場合、再入稿いただくこととなり納期が遅れ納期に間に合わないこともございます。 データ入稿いただく際は最終確認を行った上でご入稿お願いいたします。
今回はデータ不備がある中の1つ「アウトライン」について説明させていただきます。
さて、皆様はデータを入稿いただいたあとに印刷会社から「データの文字がアウトライン化されておりませんので、アウトライン化していただき再入稿お願いします。」など再入稿の依頼を受けた経験はありませんか?
なぜ、アウトライン化していないといけないのか説明させていただきます。
アウトライン
アウトラインとは、フォント(書体)をオブジェクト(図形)に変換する操作を言います。
フォントとはデジタル化させた書体であり、ご使用になられている端末やそのバージョンによってインストールされているフォントが違います。
そのため、お客様で作成いただいたフォントはお客様のパソコンで見ると設定されたままの書体で見えますが、印刷会社に入稿した際にデータチェックを行うための端末のパソコンで見ると他のフォントに置き換わってしまっていたり、別のフォントに置き換えられてしまったり、文字化けしてしまったりなど正しく表示されなくなってしまいます。
きちんとアウトライン化をしておけばフォント(書体)をオブジェクト化(図形)されるため文字化けなどを防ぎ、どの端末で見た場合でも同じように表示する事ができるというわけです。
ただし、一度アウトライン化すると書体からオブジェクトになってしまう関係上、文字を打ち直す事ができなくなります。
アウトライン化した後に誤字や脱字が見つかってしまった場合、もう一度文字データを作成し直さなければならなかったりといった事にもなり得ますので、修正する可能性を踏まえ「アウトライン化したデータ」と「アウトライン化前のデータ」この二つを保存しておくことを推奨させていただきます。
【まとめ】
今回はデータ不備のある中の1つ「アウトライン」について説明させていただきました。
作成したデータの中のフォントが変わってしまうとデザインの印象が大きく変わってしまったり、文字化けしてしまうと取り返しのつかないトラブルに発展する事もございます。
そういった事を防ぐ意味でも「フォント(書体)」を「オブジェクト(図形)」に変換する「アウトライン化」は重要な作業となります。
アウトライン化されておらず再入稿になった場合、納期が遅れる場合がありますので入稿前にフォントがアウトライン化されているかどうか今一度ご確認の上ご入稿を頂けますと幸いでございます。
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