ウェブプレスの印刷読み物

ウェブプレスの安マンとスタッフが、チラシ印刷やタブロイド新聞印刷などの、印刷に関する事から、デザインやデータ作成、商品の始まりや用語の語源など、色々な事を書き綴っています。

テーマ:InDesignの仕組みを理解する

タブロイド新聞を作成しながらInDesignの仕組みを理解する【01】

llustratorやPhotoshopを使って印刷用のデータを作成している方も多いかと思いますが、InDesignとなると少し敷居が高く感じてい方もいらっしゃるのではないでしょうか?
しかしAdobe Creative Cloudコンプリートプランを契約しているのでしたらInDesignを使わないのはもったいない!InDesignは最初こそとっつきにくく感じるかもしれませんが、慣れてしまえばとても便利です。多くの機能があって全てを把握するのは難しいですが、まずは使える部分だけを使って制作してみましょう。

この記事では「タブロイド新聞」を作成しながらInDesingの基本的な使い方についてご説明いたします。
特に「IllustratorやPhotoshopを利用して印刷用のデータを作成した経験はあるけどInDesignはほとんど使っていない」という方にInDesignの仕組みを知っていただくのには最適です。
数回に分けた記事になりますので、どうぞお付き合いください。

はじめに

作業環境

この記事では、Mac/InDesignCC2020を操作しながら説明します。
全て手作業です。自動流し込みやスクリプト等は使いません。
OSやInDesignのバージョンによっては操作方法や画面の表示が違うかもしれません。ご了承ください。

InDesignのおすすめポイント

  • ページものの作成が簡単
  • 修正や流用がしやすい・デザインの同期ができる
  • 表が作成できる
  • 様々な種類のオブジェクトのスタイル(フォント・色など)を登録・呼び出しできる
  • 自動でページ番号を付けられる
  • 自由に段組ができる
  • 共通パーツが管理しやすい

などなど、もちろんこれだけではありません。IllustratorやPhotoshopでは面倒だった作業もInDesignなら簡単にできるかも?
それぞれのアプリケーションで得意分野が違いますので、使い分けるのが良いでしょう。

InDesignに向いているもの

InDesignはデザインを統一するのが得意です。統一した体裁で作成する書籍、毎月作成する冊子、共通のデザインで多種作成するものなどに特に向いています。
ただし、手間なく作成・変更するには、データの作り込み方が重要です。InDesingの仕組みを理解して、効率良く制作していきましょう。

InDesingは「スタイル」でデザインを管理できる

InDesignとIllustratorを比較したときに大きく違うのが「スタイル」の影響力の強さです。
「スタイル」とは、体裁(文字のサイズや色や書体、線の太さや塗りなどの設定)をあらかじめ決めておいたものです。
Illustratorにも「段落スタイル」「文字スタイル」はありますし、「グラフィックスタイル」や「ブラシ」に登録したものなども同じような仕組みと言えます。
InDesignとIllustratorでは設定できるスタイルの種類も違いますがそれだけではありません。
InDesignでは、例えば「スタイル1」をベースとして利用し、変更を加えて「スタイル2」を作ることができます。このとき「スタイル1」の設定内容を変更すると、「スタイル1」を利用して作成している「スタイル2」にも影響します。
また、スタイルはオブジェクト(文字やパスなど)に「リンク」して結びついていますから、「スタイル1」を適用した箇所は、適用した後に「スタイル1」の設定を変更すると、それに連動して変更されます。
これらの仕組みを正しく理解してスタイルの設定をすれば、変更や流用の手間を省くことができますし、理解していなければ意図しない箇所にまで影響を与えてしまい混乱することになるでしょう。

indesignの仕組みを理解する01

スタイル管理の方針を決める

スタイルの仕組みを理解しておいて損はありませんが、全てを駆使するのが最善というわけではありません。
スタイルをリンクさせた方が都合が良い場合もありますし、リンクさせずに独立していたほうが都合が良い場合もあります。
例えば、100冊のマニュアルの体裁を統一して作成したい場合などは、スタイルをリンクさせずに独立させておいた方が都合が良いということもあるでしょう。複数同時進行、足りないスタイルの追加、多人数で作業、改定時の対応などを考えてください。スタイルをリンクさせていると、スタイルの変更で影響を与える範囲をコントロールするのが難しくなることが想像できます。このような場合は、スタイルを管理するためのマスターとなるドキュメントをひとつ作成して、100冊のマニュアルをそれに同期させる、という方が都合が適しているかもしれません。
それぞれの状況によって都合の良いやり方は異なります。実際の制作では、InDesingの特性を知って「効率良く」「運用に無理のない」やり方を選択してください。
この記事は「InDesignの仕組みを理解する」ことが目的ですので、スタイルをなるべくリンクさせて作成していきます。

あとがき

今回はInDesignの特徴について大まかにご説明しました。InDesignがどんなものかイメージできたでしょうか。次回は「スタイルの種類」を中心にご説明する予定です。

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InDesignの仕組みを理解する

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