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テーマ:タブロイド新聞について【全3話】
【01】タブロイド新聞とは
タブロイド新聞とはどのような新聞のことを指すのか、正確に答えることが出来る人は意外に少ないのではないでしょうか。
タブロイドとは【タブロイド判】のことであり印刷をする際の用紙規格の一つです。つまりタブロイド新聞とは、タブロイド判規格(サイズ273×406mm)で刷られた新聞のことを指します。
タブロイドは新聞の版型の一種です
タブロイド判はイギリスを起源とする規格です。そして日本の主要な新聞はブランケット版という日本のローカル規格です(サイズ406×546mm)。日本のタブロイド判はブランケット版のちょうど半分の大きさです。
このように厳密には、タブロイドとは新聞の版型のことですが、本家のイギリスではタブロイド新聞はいわゆるゴシップ系の内容が多く、センセーショナルな事件報道に傾倒している大衆紙、というイメージで定着しています。
この傾向は日本やアメリカでも同様であり、日本の主要なタブロイド新聞といえば、日刊ゲンダイ、夕刊フジ、フジサンケイビジネスアイ、などが挙げられます。
タブロイド紙=ゴシップ系を主に扱う大衆紙、というイメージが先行してしまいがちですが、タブロイドは厳密には新聞の版型の一つです。
国際基準とは微妙に異なる日本のタブロイド判
タブロイドの発祥であるイギリスや、多くの国で用いられているタブロイド規格は285×400mmです。
しかし日本で用いられているタブロイド判は日本のローカル規格であるブランケット版(406×546mm)のちょうど半分に当たる273×406mmとなっています。そのため日本のタブロイド紙はサイズが国際規格とは微妙に異なります。
これは日本の新聞独自のローカル規格であるブランケット版のちょうど半分とした方が何かと印刷の都合が良くなるという事情から根付いてしまったと思われます。
ちなみに多くの国で用いられている新聞の規格サイズには、ノルディッシュ判(400×570mm)やブロードシート判(375×600mm)などがあり、どちらも国際基準のタブロイド判のおよそ倍の大きさです。
そのため海外ではタブロイド新聞を、ハーフ・ブロードシートやノルディック・ハーフと呼ぶ場合もあります。
再び印刷需要が高まったのは江戸時代
日本は江戸時代になると国全体も安定し、商業が発展しました。町人文化が花開く時代の到来です。商売をする上で簡単な読み書きと算術は必須です。寺子屋という、子供に読み書きを教える、現在でいうところの学習塾が江戸時代には普及しました。
識字率が国全体で5割を超えるようになったのはこの江戸時代です。
カラフルな浮世絵が大流行したのも江戸時代であり、日本独自の印刷技術が発展したのはこの頃といえます。
しかし日本は江戸時代に鎖国政策をしており、ヨーロッパで高度に発展した印刷技術からは大きく差が開いていました。
タブロイドの歴史
タブロイドという言葉は元々、1880年頃にアメリカ、ロンドンに拠点を置く製薬会社のバロウズ・ウェルカム・アンド・カンパニー(現在はグラクソ・スミスクライン)が、それまで粉薬だった薬を錠剤に改良し、【タブロイド】の商品名で発売したのが始まりでした。
錠剤のタブロイドはイギリスで広く普及し、その後は小型複葉機の機種名にも採用されるなどして、20世紀初頭にタブロイドはイギリスで小型の代名詞として定着しました。
以上のような歴史的経緯から、紙面をコンパクト化したタブロイド新聞がイギリスで誕生したというわけです。
タブロイド新聞の商品もご用意しています。
ウェブプレスでは、タブロイド新聞の商品も数多く取り揃えています。
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